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ペンタブレット「KUMADORI」イラストメイキング&インタビュー!第3回ちゃびさん

イラストメイキング&インタビュー第三回、今回はちゃびさんです!ちゃびさんはかなり早い時期からプライベートで「KUMADORI」をご購入・ご愛用下さり、それを発見した私共からお声がけして、現在は筆や写楽の「公認イラストレーター」として活動していただいております。現在も継続してお付き合いさせていただけて嬉しい限りです。
今回描いていただくイラストはリクエスト可能とのことだったので、少し悩んだ後「夏で!」とお題を出させていただきました。そろそろ二学期も始まりますが、夏休みが終わる直前の慌ただしさとにぎやかさ、一抹のさみしさ、なつかしさが感じられる素敵なイラストが届きました。
ちゃび
可愛らしい絵柄と確かな画力が人気のイラストレーター。
筆や写楽では公認イラストレーターとして、ノベルティグッズをはじめとしたPR用の描き下ろしイラストを提供中。
https://twitter.com/chabi_0427
1. 今までちゃびさんが担当されたイラストのお仕事や、普段どんな活動をされているか教えて下さい。
ちゃび
普段は主に*企画に参加して楽しんだり、稀に東方projectの同人誌即売会にサークル参加してイラスト集を頒布しています。
(※企画…創作企画。有名どころでは『pixivファンタジアシリーズ』や『闘乱祭』など。内容は様々ですが企画主が世界観や期間にあわせてストーリー展開やルールを提示し、参加者がそれらに沿ってキャラクターを描いて参加したり交流したりするというジャンルの総称です。近年ではPixivだけではなくTwitterを媒体にしているものもあります。)
企業から頂いたお仕事は、実はRAYWOODさんが初めてでした。TwitterもPixivも自分のメールアドレスを表記していなくて、自サイトにひっそりと載せてたので連絡が来たときはっくりしましたね。その節はお世話になりました…!
あとはここ最近の活動ですと、『skeb』というコミッションサイトで依頼者さんの創作キャラクターや海外Vtuberさんのイラストを描かせて頂くことが多いです。他の人のオリジナルキャラクターを描いたり妄想したりするのは企画参加の経験もあって比較的楽しくやれるのと、海外のVtuberさんに関しては私自身の生活リズムが超夜型で、丁度向こうのオンラインが活発な時間帯と重なっているみたいで目に留まりやすいのかな~と推測しています。
RAYWOOD

「Pixivファンタジア」は存じ上げておりますが、そんなに盛り上がっていたとは。まるで昔のPBM(プレイバイメール)・PBW(プレイバイウェブ)や、最近盛り返してきたTRPGのキャラクターデザインみたいですね!

そしてちゃびさんと言えば(私の中では)skeb!えっこんなに素敵なイラストを描いてもらっていいの?ってくらいびっくりする程クオリティの高い一枚絵を描かれています…!最近は海外の方からの人気も高いので、競争率が激しそうです…負けないようにしないと…w

2. ちゃさんのイラストはリアル調からデフォルメまで、様々なテイストの絵柄が魅力の一つで、今回はどんなイラストを描いていただけるんだろう?といつもわくわくしてしまいます。
今まで美大・芸大・美術系専門学校などで勉強されたのでしょうか?
ちゃび

わー!ありがとうございます!昔から友人やフォロワーさんが「描きたいものと絵柄が合わない…」と悩んでいるのをよく見ていたんで、難儀だなあと…いろんなタッチの絵を見るのが好きなので、個性や絵柄で悩むくらいならばと開き直ってからはかなり自由にやってます。

学校については美術科のある高校に通ってからデザイン系の専門学校に進みました。素描・水彩・油彩・造形・版画・写真・デジタルみたいな感じで、それぞれ深く身に付けられたかっていうとそうでもないのですが…この広くて浅い経験も現在の自分のスタンスに影響があったかもしれませんね。

RAYWOOD
高校から美術系、ということでかなりご経験が長いんですね…!デフォルメ風からリアル等身、スケッチ風にザッと描いたものや漫画など本当に色々な絵柄をお持ちで凄いなあといつも感心しています。ちゃびさんが描くイラストの女の子は皆生き生きと可愛らしくて表情豊かなのが本当に好きです…
3. 今回描いていただいたイラストについて、コメントをお願いします
ちゃび

以前、KUMADORIのPRで春の絵を描かせていただいたので今回は夏ということで…!実はイラストのテーマが決まるより前に、別件で夏・海・バカンスな絵を進行していたので、それならば次は身近な夏の雰囲気がやりたいなあと思っていました

ー関係も扱っていらっしゃるので、せっかくならものづくり感も出したい…夏とものづくりといえば夏休みの宿題?図画工作?という流れで内容をふくらませていきました。貯金箱のコンクールってまだやってるのかな…懐かしさを感じつつ描き進めながら一緒に作っているような気分になれて楽しかったです。

RAYWOOD

バカンスなイラスト拝見してました~!あちらもとてもリゾート感溢れるイラストでうっとりしていたのですが、今回のこの夏の終わりのさみしさとなつかしさが感じられるイラストもとても素敵ですね…!

あと実はちゃびさんの仰る通り、弊社のエアブラシを描いたイラストは今まで一枚もなかったので、いつかどなたかにお願いできれば…と思っていたのですが、今回描いていただけてとても嬉しかったです!春のイラストも、今回の夏のイラストも猫ちゃんが登場するのが個人的ににんまりしていますw

4. デジタルでイラストを描かれるようになったのはいつ頃からですか?わかる範囲で構いませんので、当時お使いだったペイントソフトやペンタブレットも教えて下さい
ちゃび

デジタルでイラストを描くようになったのは我が家にPCがきた…10年くらい前?W社のMサイズのペンタブを手に入れるまでは、アルコールマーカーや色鉛筆を使ったアナログイラストやマウスで描いていました。

デジ絵を始める大きなきっかけになったのは、その当時VOCALOIDジャンルを嗜んでてハチさん(現:米津玄師さん)の『Persona Alice』って曲が好きだったんですけど、このPVがマウスで描かれていまして…ミーハーでお恥ずかしいばかりですが「すっげー!私にもできるかな!?」ってなりました。

あと当時好きなイラストレーターさんがインタビュー記事でベジェ曲線を利用してマウスでお絵かきすると読んで。まだまだペンタブが高かったあの頃はマウスでのおえかき講座も活発に公開されていたので、必死にカチカチしておりましたね…(遠い目)

ペイントソフトについては、たしかデジ絵を始めた当時はPhotoshopかSAIが主流って感じの時代だったかなと思います。自分はwindowsのペイント→Pixia→GIMP→AzPainter2のフリーソフトを経て、SAI→SAI2→クリスタに落ち着きました。専門時代気まぐれにPhotoshopでも描いていましたが、使用感に慣れる前にライセンスが切れてしまいました。

RAYWOOD

「Persona Alice」今見てきました、メロディがLemonなんですね~!そしてPVも斬新…。私はボカロ出始めの、本当に黎明期しか知らないんですが当時は割と「どれだけ有名なゲストイラストレーターを呼んできてPVを作れるか」というのがプロジェクトの成功を握っていたと思うんですが、その中でこのPVは正に発想の転換。独特の世界観と確かな曲作りで多くの人の心を掴んだんだろうなと思います。

ちゃびさんくらいの世代になるともうZ世代なのかな?と思いますが、当時まだまだペンタブレットは高かったんですね;最初はマウスから始めるのは私たちと一緒で、なんとなく親近感が湧いてしまいました。

5. ペンタブレットはずっと板タブですか?板タブは慣れるのに時間がかかったかと思いますが、どれくらいで描けるようになりましたか?
ちゃび
液タブは触ったことがないですね!ずっと板タブです。小学生の頃から奇跡的にオープンなオタクや腐女子が多い学年だったようでクラスに絵を描ける子が多いと4~5人くらいいて、ペンタブを買った子の家にわ~って集まってちょっとだけ触らせてもらうこともありました…なので板タブ自体はすぐ慣れました。マウスよりも百倍描きやすい…ペンという形を成しててくれてありがとう…って買った当初感動してました。
どちらかというと慣れるのに時間がかかったのはデジタルでのイラストの仕上げ方ですね…レイヤーの効果とかいまだによく理解してないので、ポチポチ上から順番に効果切り替えていってなんとなくいい感じになったからこれで!ってかんじで使ってます。
RAYWOOD

タッチタイピングができるようになると手元を動かしながら目は真っすぐ前(モニタ)を見ることができるようになるので、板タブは大人になった今の方が慣れやすいのかな?と思いますが、既に幼少期に慣れてしまったちゃびさんはすごい…!

レイヤーは加算とか乗算とかややこしいのばっかりですよね、実際に変えてみて「おっこうなったぞ!」と言いながら未だに手探りでやっています。

6. ちゃさんが感じる弊社「KUMADORI」の良い点、使いやすい点を教えて下さい。
ちゃび

USBケーブルの接続するところがL字型な点地味だけどめちゃちゃ助かるポイントです!普段キャスター付きのキーボード台にペンタブを乗せて使用しているのですが、ペンタブ本体の刺すところからケーブルが垂直に伸て台から垂れさがると経年でだんだん断線したり接続口がグラついて接触不良の原因になることがあるので、それと比べると長持ちしそうな形状なのがうれしいです。

でも一番『KUMADORI』に買い替えたときっくりしたのはやっぱりペンの傾き検知でしょうか。久々の買い替えだったのでペンタブってここまで進化してたんだ…!しかも安い…!って衝撃が強かったです。傾きによって描き味が変わるタイプのブラシがちゃんと検知してくれるようになったので、描いててとっても楽しくて…!

あと、今まで画面の縮小・拡大にタッチホイールを使っていたので慣れるかちょっと不安な部分もあったのですが、エクスプレスキーでもすぐ慣れることができたのもよかったです。なかなかショートカットキーを覚えられないので、いっぱい登録できる部分があって便利ですね。
よく使用する縮小・拡大ともどる・やりなおし等は、視線を向けなくても手で探りやすい上段にまとまるようにキーを割り当てています。
RAYWOOD
こんなにいっぱい…!ありがとうございます!折角なのでFAQに掲載させていただいているちゃびさんのショートカットの図解も掲載させていただきました(こちら、ちゃびさんが自ら描いて下さったものになります)。最初の頃ってこんなにショートカットキーが付いていても、いったい何を登録すればいいのかさっぱりわからないんですよね…w それで何を登録すればいいの?という方は是非ちゃびさんのショートカットを参考に登録して下さい!
7. 同人活動を開始されたのはいつ頃でしょうか?きっかけなどありましたら是非教えて下さい。
ちゃび
初めてサークル参加したのは…2015年…?たしか2013年の冬くらいからTwitterで『深夜の真剣お絵描き60分一本勝負』に参加するようになって、東方ジャンルの方とつながることが増えて…友達の合同本にイラストを寄稿させていただいたんですけど、刷り上がった献本を受け取ってウオー!すごい!私も本作りた~~~い!!って思ったのが大きいかもしれません。界隈的に内容の自由度も高いんですけどデザインや装丁にもこだわる方というか野生のプロが多かったので、その頃から同人誌の装丁とか印刷にも興味が出るようになったと思います。
しかしながらここ最近は流行り病の影響もあってなかなかオフラインのイベント参加に踏み切れず遠のきがちになっている現状なので、はやく平和な世になってほしいですね…!
RAYWOOD

野生のプロ…!!!(爆笑)オタク界の七不思議に入ると思うんですけど、本当に東方系出身の方は皆さん洗練された魅力の高いイラストを描かれる方が多いし、本の装丁やCDのジャケットもお店に並んでる商品かな?ってくらいめちゃくちゃ凝ってるんですよね…。多分同人界隈で一番オシャレでクオリティ高いジャンルな気がします。

一体いつまでこの状況が続くのか、全く先が見えないですがいつか是非ちゃびさんのサークルに本を買いに伺いたいですね…!

8. 影響を受けた(または単純に大好きな)作品やイラストレーターさんがいらしたら教えて下さい。
ちゃび

極力元のキャラクターのデザインに準拠することもあれば、逆にその時の気分で自分なりにアレンジすることもありますが、普段よくやる目のハイライトの入れ方(こう、黒目の横っちょに添える系)はPEACH-PITさん、いとうのいぢさん、黒星紅白さんあたりに影響を受けていそうですね…主に漫画・アニメ・ライトノベルからの影響が多いと思います。

イラストを描くのはもちろん、それ以上に見ることも大好きなのでTwitterやPixivから知ったイラストレーターさんを上げたらきりがないですね!もっと前のほうに遡ってもいいなら月並みですがミュシャの描くお姉さんが好きだしセザンヌの描くお花が好きだしライエンデッカーの描くスーツが好きだし吉田博の版画のバリエーションが…歌川国芳の描く妖怪が……そろそろこのへんで自重します。

RAYWOOD
目の横にハイライト入れる絵柄わかります、私も好きです!w 90年代?は目の上の方(女児アニメ的な)にハイライトを入れるのが主流だったのが、2000年代辺りで横ハイライトになりましたよね~!確かにちゃびさんのイラストは2000年代の垢抜けた可愛いらしさを持ってるような印象があります…!
9. イラストを描くときにこだわっていることや大事にしていることは何ですか?
ちゃび

フェチ!!ちなみに自分は太いも細いも男も女も義足もデフォルメも問わない脚フェチです。

便宜上(?)フェチと表現しましたが性的な感じではなくて、脚に限らず描いてて個人的ココかわいいポイント~!ってテンションが上がる部分やシチュエーション・空気感を忘れないようにしています。イラストによってはバストアップの構図だったり服装の丈や種類で毎回必ず脚が描けるとも限りませんので…楽しくやれる部分が増えていったらきっと最高ですね。

あとはモチーフとなるキャラクターをちゃんと好きになって描くことを意識しています。ここ最近の例を挙げると、海外のVtuberさんの依頼で絵を描くときは可能なかぎり過去の配信をみたり、ツイートをひとつひとつ翻訳しながら読んだりとか。
英語は全然聞き取れないんですが好きなゲームのジャンルやキャラ傾向とかしゃべり方や声、表情の癖、普段仲良くしている別のVtuberさんとのやりとりとかめっちゃ観察してます。もともと日本のVtuberさんの配信もよく見るので、単純にゲーム実況を楽しんだり海外のV文化やミームのちがいおもしろいな~ってしてることもしばしば…!
RAYWOOD

ちゃびさん足がこだわりだったんですね~!と思って確認しようとしたら、今までお願いしたイラストは足が見えてないものが殆どでしたので少し意外です(今回も…!)。次は是非足が出てるイラストをお願いしますw ずっと楽しい!と思いながらノリノリで最初から最後まで描き上げるの、すごく大事なことですね…!

海外Vtuberさんの配信、ちゃんと見てクライアントを正しく理解してイラストを描くとかもう、尊すぎます!やっぱり知らないと描くものも描けないですよね…

10. 絵が上達するための秘訣や練習方法などあれば教えて下さい。
ちゃび

自分の場合は飽きないように適度に趣向を変えつつ、成長するかはさておき場数を踏んで描いておぼえるのが個人的な秘訣なのかなと思います。描いたことがないものよりも、何度か描いたことあるもののほうが描きやすくなりますので。

練習方法…う~ん、恥ずかしながら参考書を買って満足しちゃうタイプなので、効率よりもとにかく日々短時間でいいので絵を描く時間をとるのをおすすめします。もちろん気分じゃなかったら休むのも大事です。

昔よくやっていたものだと1日1ページ、ノートでもクロッキー帳でもコピー用紙でもいいのでらくがきやスケッチで埋めることをしていました。ゲルインキのボールペン等ちょっと太めの線がでるものを使っていましたが、下描き無し&消しゴムが使えないペンでやると迷い線が減って考えながら線をひく癖がつけられる気がします。
あとは好きなジャンルのワンドロに参加してみるのもよいかと…!同時に同じキャラやテーマを描くのってどうしても他の方と構想や構図がカブったりすることが起きやすいんですが、継続して慣れて余裕が出てくるとカブらないように構図をひねってみたり色やシチュにこだわってみたりとなんかこう、だんだん大喜利やってる気分になってくる…(※個人差があります)
完成後、タグを巡ってほかの人が描いたイラストを眺めるのも勉強になると思います。
RAYWOOD

「描いたことがないものよりも、何度か描いたことあるもののほうが描きやすくなる」というのがちょっと目から鱗でした。確かに左向きの顔(首から上)しか描けない、とかオタクあるあるだと思うんですが、何度か描いて描きやすくなった結果ですよね。ということは全身、まずは特定のポーズから練習して一つずつマスターしていく、というのは有効かもしれませんね。

それにしても毎日1ページらくがきやスケッチを描くってめちゃくちゃ練習してませんか…やっぱり毎日短時間でいいので「続ける」ことが何よりも上達の近道なんですね。

ちゃび様、この度は素敵な描き下ろしイラスト&インタビューにお答えいただき有難うございました!
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